
マンションリフォームはどこまでできる?工事範囲や騒音対策を解説【後編】
マンションのリフォームを検討するとき、「どこまで工事できる?」「水廻りや間取りは変更できる?」「近隣への騒音は大丈夫?」など、さまざまな疑問が出てくるものです。マンションは戸建て住宅と異なり、専有部分と共用部分があるため、自由にリフォームできない箇所もあります。
そこで本記事では、マンションリフォームで気になる工事範囲や水廻り・間取りの変更、騒音対策、配管更新について詳しく解説します。
「前編」については、下記リンクをご覧ください。
マンションリフォームはどこまでできる?工事範囲や騒音対策を解説【前編】
マンションリフォームで気になる疑問③「音」はどう対策する?

マンションは上下左右の住戸と接する共同住宅のため、生活音が気になったり、騒音トラブルにつながったりするケースがあります。
しかしリフォームの際に、音の伝わり方に合わせた対策を取り入れることで、音の影響を抑えることが可能です。ここではマンションで問題になりやすい音の種類と、リフォームでできる対策について解説します。
マンションで問題になりやすい音の種類
マンションで問題になりやすい音の種類としては「空気伝播音」と「固体伝播音」があります。
空気伝播音
空気伝播音とは、空気を振動させて伝わる音のことです。テレビや話し声、楽器の音などが代表的な例で、音源から発生した音が空気中を伝わります。
空気伝播音への対策では、壁や窓などの開口部の遮音性を高めることがポイントです。とくに窓は壁と比べて音が伝わりやすい部分なので、必要に応じて対策を検討しましょう。
固体伝播音
固体伝播音とは、床や壁などの建物そのものを振動させて伝わる音です。上階からの足音や物を落としたときの衝撃音などが代表的で、空気中を伝わる音とは異なる特徴があります。
また固体伝播音は建物の構造を通して広がるため、音源から離れた住戸でも聞こえる場合があります。床材を選ぶ際などには、遮音性能について確認することが大切です。
リフォーム時にできる騒音対策
ここでは、マンションにおすすめの騒音対策をご紹介します。リフォームで簡単に取り入れられる工事も多いため、ぜひ参考にしてみてください。
遮音フローリング
遮音フローリングは、床から下階へ伝わる音を抑えるための床材です。ただし床の構造や施工方法によっても遮音性能は変わるため、床材だけでなく、マンションの管理規約や施工方法も確認することが大切です。
吸音パネル
吸音パネルとは、音を吸収することで室内の反響を抑えるための内装材です。室内で音が響きにくくなるため、話し声やテレビの音などの聞こえ方を改善する効果が期待できます。
ただし吸音と遮音は異なるため、吸音パネルを設置するだけで隣室や上下階への音漏れを完全に防げるわけではありません。目的に合わせて、壁や床などの遮音対策と組み合わせることが大切です。
二重窓
二重窓とは、既存の窓の室内側にもう一つ窓を設置する方法です。窓と窓の間に空気層ができることで、外から室内へ伝わる音を外から室内へ伝わる音を軽減する効果が期待できます 。
また断熱性の向上も期待できるため 、防音と断熱を同時に改善したい場合にも適しています。マンションではサッシが共用部分に該当することが多いため、サッシそのものを交換するのではなく、内窓を設置する方法が選択肢となります。
番外編:気にした方が良いところ「配管更新」

ここでは番外編として「配管更新」について解説します。マンションリフォームでは、壁紙や設備といった目に見える部分だけでなく、床や壁の内部にある給水・給湯・排水管についても確認しておくことが大切です。
とくに築年数が経過したマンションでは配管の劣化状況を確認し、必要に応じて更新を検討しましょう。
配管の材質について
マンションの給水管・給湯管・排水管には、さまざまな材質が使用されています。代表的なものとして、塩ビ管、金属管、樹脂管などがあり、材質によって耐久性や劣化の仕方が異なります。
具体的には金属管ではサビや腐食、塩ビ管では経年による劣化、樹脂管では使用環境などによる劣化が生じる場合があります。そのため中古マンションのリフォームでは、築年数だけでなく、既存の配管にどのような材質が使用されているかを確認することも大切です。
専有部分の配管はリフォーム可能
住戸内にある給水管・給湯管・排水管 などの専有部分の配管は、リフォームに合わせて交換・更新できる場合があります。配管を新しくすることで、経年劣化による漏水などのリスクを抑えることにつながります。
ただし配管のすべてが専有部分とは限らず、上下階の配管とも関係するケースもあります。工事範囲を確認した上で、管理組合への確認が必要か判断しましょう。
改修時期の目安
配管は使用されている材質や設置環境、劣化状況などによって異なるため、一律に何年で交換するといった規定はありません。とくに築年数が経過したマンションでは、漏水やサビ、腐食などの症状がないか確認することが重要です。
キッチンや浴室などの水廻りをリフォームする際は、設備だけでなく、その周辺の配管についても状態を確認し、更新を検討することが必要です。
マンション配管工事の注意点
マンションの配管工事では、専有部分と共用部分の区分を確認することが重要です。また、配管の位置によっては床や壁を解体する必要があり、工事範囲が大きくなる場合があります。
とくに排水管は勾配や既存の配管経路などによって変更できる範囲が限られることもあります。リフォーム前に建物の構造や配管経路、管理規約などを確認しておきましょう。
中古物件購入時も配管の状態を確認しよう
中古マンションを購入してリフォームする場合は、内装や設備だけでなく、配管の状態も確認しておくことをおすすめします。購入後に配管の劣化が判明すると、予定していなかった修繕費用が発生する可能性があります。
築年数や過去の修繕履歴、配管の材質などを確認し、必要に応じてリフォーム業者に相談しておくと安心です。
まとめ

マンションリフォームは、専有部分を中心にさまざまな工事ができますが、共用部分や建物の構造、配管の位置などによって工事できる範囲が異なります。なお 、床材や窓などは管理規約による制限がある場合もあります。
希望するリフォームを実現するためにも、事前に管理規約を確認し、必要に応じて管理組合やリフォーム業者へ相談しましょう。音や配管など、将来の暮らしに関わる部分も含めて計画することが大切です。



